焼酎ってラベルに甲類、乙類ってかかれてますよね
あれって何かご存知ですか? 意外と知らない焼酎の区分についてまとめました
そもそも焼酎って何?
焼酎とは蒸留酒の一種です
では蒸留酒とは何かというと、蒸留したお酒のことです
お酒はアルコールと水分がほとんどを占めています
アルコールは水より蒸発しやすいですよね?
アルコール(エタノール)の沸点は水の100度よりも20度ほど低いので、
煮沸させようとすると上記のほとんどがアルコールになります
熱燗なんかで蒸気を吸うとアルコール臭がするのもこれが理由です
この蒸気を集めて液体にすることを蒸留といって、これによって造られるお酒が蒸留酒になります
こうすることで、アルコール度数が高まるんです
こうして造られたお酒が蒸留酒です
焼酎以外にもウィスキーやウォッカも蒸留酒ですね
焼酎の定義としては、以下の4つをクリアしている必要があります
1.芽した穀類を使用していない
2.白樺の炭などで濾過していない
3.蒸留時に別途定められている物品以外を添加しない
4.アルコール度数が連続式で36度未満、単式で45度以下
1はウィスキーのこと、2はウォッカのことを指します
では原料のお酒は何かというと、特に指定されていません
そのため、作ろうと思えばワインからでも日本酒からでも焼酎を作ることができちゃいます
甲類
では甲類とは何かというと、
焼酎の定義1~3に加えて、4.アルコール度数が連続式で36度未満、単式で45度以下
こちらにある連続式で36度未満を満たした蒸留酒になります
連続式というのは、蒸留を何回もするということです
何回も蒸留するため、元となる原料独特の風味が薄れていって、アルコール単体の風味が強くでているのが特徴です
焼酎として飲んでもいいんですが、原料の風味が薄いため、
チューハイやカクテルのベース、さらには梅酒の材料など、後から風味を足すお酒に向いています
ちなみに原材料は廃糖蜜や酒粕などを元とした発酵液です
発酵液状態でアルコールが含まれているものを使用するため、こちらを何度も蒸留することで焼酎にしています
乙類
では乙類とは何かというと、
焼酎の定義1~3に加えて、4.アルコール度数が連続式で36度未満、単式で45度以下
こちらにある単式で45度以下を満たした蒸留酒になります
蒸留を一回しかしないため、原材料の風味が強く残っているのが特徴です
よくある米、麦、芋の焼酎はほぼほぼこちらの乙類と思って間違いないです
製造の手順としては、
1.元の原材料(主に米や麦)へ麹菌を生やし、麹をつくる
2.貯蔵タンクなどに麹と水、酵母を加えて仕込みを行い、もろみを造る
3.もろみの中へ主原料と水を加え2次仕込みを行い、発酵させてさらにもろみを造る(ちなみに、このとき加えた主原料が焼酎の○焼酎と表示しているものです。たとえばサツマイモなら芋焼酎)
4.アルコールが生成されたもろみを蒸留する
名前としては単式より連続式のほうが大変そうですが、
工程を知ると、単式のほうが大変なのがわかっていただけるのではないでしょうか
丙はないの?ほかの種類は?
甲乙丙とあるように、甲乙ときたら丙類もありそうなんですが、
丙類焼酎というのはありません
焼酎の種類としては、乙類の中に黒糖焼酎だったり、そば焼酎、栗焼酎なんていうものもあります
ですが、あくまで乙類の中の分類であって、甲乙と並ぶ区分けではありません
唯一、甲乙に対して、混和焼酎というものがあります
こちらは、甲乙を混ぜ合わせた焼酎です
しそ焼酎のタンタカタンは混和焼酎ですね
ちなみに泡盛は焼酎じゃないかと思いきや、酒税法上は焼酎になります
といっても、さらに細かい区分の中に泡盛が入っているので、泡盛は泡盛で別種と思っても問題ありません
選ぶときにはどうすればいい?
カクテルやチューハイに使うベースは甲類が安くてくせもないのでおすすめです
お湯割りやロックなど、焼酎の風味を楽しむ場合には当然乙類です
混和焼酎はものによってだいぶ違うので、まずは飲んでみないことにはなんともいえません
いかがでしたでしょうか? 焼酎のことをさらに知って、いいお酒ライフを満喫してくださいね